連休、それも外出自粛が要請されている連休なので、この間だけでも1日1投稿をしようと努力しています。
昨日、ホルモンレセプター陽性と思っていたら違った、云々と書きました。
ホルモン受容体(レセプター)、HER2、Ki67と言った、乳がんの増殖に関わるタンパク質の陽性・陰性、または高値・低値の組み合わせで、5種類のサブタイプがあります。
ホルモン受容体が陽性だとホルモン療法が有効で、HER2が陽性だと分子標的療法が有効です。ホルモン療法は、自分もやっていましたが、HER2や分子標的療法、Ki67などは新しい診断法、治療法です。
しこりに気づいたのは2019年5月10日と書きましたが、正確には「しこりの形が変化したのに気づいたのは」で、しこり自体は10年ほど前からありました。1度だけマンモグラフィーを受けて所見がなく、形もまんまるで動きもよく、大きさもまったく変化しないので「良性腫瘍に違いない」と放置してきました。(これはとても問題のある行動だったのですが、その件は改めて。)
それでドクターは、10年もゆっくり経過して来ているので、「まず、進行の遅いタイプのホルモン受容体陽性でしょう。」と初診時には言ったわけです。
だとすると、数日〜1週間程度の乳房切除術と外来でできる経口のホルモン療法でいいから、ま、年休で入院するだけで、生活にも仕事にもほとんど影響ないな、と思っていました。(ホルモン受容体陽性でも化学療法を併用するサブタイプはあります。)初診の時点で手術の時点で手術の仮予約。ドクターはその病院の非常勤で、彼女の(女医さんです)本務先の病院で手術してもらうことにしました。毎週金曜日の手術予約が3ヶ月後まで詰まっていたのですが、まあ、大学の夏季休暇中だからだからちょうどいいな、くらいの感じでした。
しかし、2回目の受診で、病理検査が返って来たのですが、ホルモン受容体は陰性で、HER2も陰性でした。ホルモン受容体は2種類あるので、合わせて3つ陰性、トリプルネガティブというということをはじめて知りました。(ちなみにKi67はがん細胞の増殖指標で、トリプルネガティブは高いことが多いそうですが、私のは低い値でした。)
乳がんの中で、ホルモン受容体陽性は70-80%程度、HER2陽性は20%程度、トリプルネガティブは10-15%くらいだそうです。(100%以上なのは、ホルモン受容体とHER2の両方が陽性のこともあるから。)
予定が狂いました。
化学療法(抗がん剤)です。ここまではいたって冷静というか、ちょっとたかをくくっていた私も、化学療法には正直怯みました。20年前の記憶で、嘔気・嘔吐や骨髄抑制などの副作用を思い出しました。
副作用を抑える支持療法がこの20年間で格段に進化していて、外来でできることや仕事との両立ができることを、この後知ることになったのです。
(乳がんの5つのサブタイプについては、いろいろな病院などがわかりやすく説明していますが、リンクはいつも通り、がん情報センターのものです。ちょっと下の方にあります。)