がんになりました

公衆衛生医が乳がん治療中に体験したこと、調べたこと、感じたこと、考えたことを記録していきます。

穿刺ドレナージ卒業

早いもので、手術後5週間、退院後4週間が経ちました。

実は、退院後の4週間で、今日が9回目の受診でした。というのも、皮下に浸出液(リンパ液)が溜まってしまい、それを抜きに行っていたのです。

術後は、翌日昼からほぼ普通の生活だったのですが、浸出液を体外にだすドレーンという管が2本入っていて、これが結構たまるので予定通りに退院できませんでした。入院中いちばん溜まった日で、1日315ml。

長く留置しておくと感染のリスクも出てくるので、1週間でドレーンを抜いたのですが、この時点でまだ1日145ml。あとは溜まったら外来で注射器で抜きましょうということになりました。12月20日の夕方に抜いて翌朝退院した時にはもう皮下が少しタポタポしていた感じがあったのですが、23日朝かなり張ってきたので、病院に電話したら来て下さいとのことで、受診して350ml吸引してもらいました。その後、しばらく1日おきに、ということで、お正月明けまで病院通いだったのです。

12月25日 420ml

12月26日 200ml(退院後初回の主治医の外来だったので、ここは2日連続受診しました。)

12月28日 100ml(この日はその日の当番ドクターが仰向けで処置して、引けてないな、と感じました。)

12月30日 375ml

1月1日 240ml

1月3日 250ml

1月5日 175ml

1月8日 190ml(5日に「次回は次の主治医の日でいいかも。」と言われていたのですが、張って来たので受診、でも意外に少なかったです。)

1月10日 150ml(退院後2回目の主治医の外来)

1月10日の後、14日に予約が入っていたのですが、明らかに少なくなっていたので電話してキャンセルし、今日の主治医の外来で「もう抜くような液体は残っていないですね。」と言われ、やっと卒業です。

420mlも溜まっていた時は、まるで切除していないくらいに膨らんで「天然エキスパンダー!」と自虐したりしていました。エキスパンダーは、乳房再建の1つである人工乳房(インプラント)を入れる前に、生理的食塩水を徐々に入れて皮膚を伸ばす袋のことです。(ちなみに私は乳房再建はしません。)

手術創のある前胸壁は皮膚が麻痺していてそんなに感じないのですが、腋にも溜まってくると結構圧迫感がありましたし、やはり頻回の通院は大変で、いつまで続くんだろう、、、と少々憂鬱ではありました。

ドクターたちからは(主治医の外来日以外は当番医に処置してもらいます)「量は多い方ですが、そんなにめずらしい訳でもないです。」とか「ある日ピタッと止まりますから。」と言われていたのですが。

本当にピタッと止まりました。

減り始めた頃から、皮膚が皮下と癒着してきたのか、突っ張って上肢を動かすのが痛くなってきています。退院時は「痛くても固まらないように、手を動かして下さいね。」と言われても、「それほど痛くない。」と思っていたのですが、その状態に今なっているようです。

(写真は、入院中にぶら下げていたドレーンバッグ。ドレーンから出てくる液をためて、定時で測って捨てます。)

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